★初めに★
今回は、OSI参照モデルについて紹介したいと思います。ネットワークについて勉強していると必ず目にする言葉です。OSI参照モデルとは、異なる機器間でのデータ通信における構造を階層的に分割したモデルのことです。異なるベンダー同士でもデータ通信を可能にするために、ISO(国際標準化機構)によって規格化されました。
★OSI参照モデルとは★
OSI参照モデルは、全部で7層に分かれて役割を分担しており、送信されたデータは、各層が、上から順番にと、パケットにヘッダを張り付けて、下層に渡していき、データを受信した側では、ヘッダを取り外しながら上層へと渡していきます。
・OSI参照モデルの詳細・
1.物理層
ネットワーク機器同士が相互に通信のやり取りを行えるようにするために、「0」と「1」で表現されたデータを電気信号に変換して、通信を可能にするための役割を担っている層です。
物理層では以下のプロトコルが用いられています。
2.データリンク層
データを隣接のノードに送信する際のルールを定義しています。また、データ送信途中時のエラー検出と、その処理についての役割も担っています。
3.ネットワーク層
データを目的地まで届けるための最適な経路を導き出す役割を担っています。
ネットワーク層では以下のプロトコルが用いられています。
4.トランスポート層
データ送受信にかんする信頼性を確保するための取り決めを行います。
トランスポート層にて利用される代表的なプロトコルはTCPです。TCPとは、受信側のPCにて、データが受信されたら、受信された旨を通知します。また、送信側のPCは、受信側から受信された報告を受け取らなかった場合、再度データを送信します。
5.セッション層
セッション層では、通信の開始から終了までの一連の流れに関する取り決めを定めています。
6.プレゼンテーション層
画像、テキスト、ストリーミングと言ったデータ形式を区別する役割を担っています。また、データの暗号化や圧縮方式などのデータの表現形式についてのルールも定められています。
7.アプリケーション層
トランスポート層まで送信されたデータを分析し、そのデータをアプリケーションとして開く作業を担っている層である。
★終わりに★
Webブラウザ上で、調べたいキーワードを検索すれば、そのキーワードに関するたくさんの情報が、瞬時に表示されます。私たち、利用者側では、Webブラウザを起動し、検索欄にキーワードを入力すれば、それに関するWebページが画面上に表示されるため、煩わしい作業を必要としません。しかし、このような便利なシステムを動かすためには、たくさんの約束事を作り、その約束事に従いながら、多くのネットワーク機器が相互に連携しながら機能している必要があります。