★VPNとは★
VPNとは、インターネット上に仮想の専用線を作り、特定のユーザーのみが利用できるネットワークです。
「トンネリング」という技術を使って、データ送信者と受信者との間に仮想的な専用線を作り、データ通信を行います。また、この際の通信中のデータが第三者に盗聴されるのを防ぐために、データの内容を暗号化して通信を行います。さらに、送信者と受信者同士がお互いに正しい相手かどうかを確認するための「承認」を行うため、セキュリティ面における安全性が高いのが特長です。
★VPN接続の種類★
VPN接続には4種類存在します
1.インターネットVPN
インターネッツトに接続できれば利用可能なため、低コストで回線を利用できるというメリットがあります。しかし、通信速度や通信品質は利用しているインターネット環境に左右されます。
2.エントリーVPN
比較的安価な光回線やLTE回線を利用し、閉域網に接続する方式のことです。特定のユーザーしか利用しないため、安価で導入することが出来ます。前述したインターネットVPNより、安全性は高いが、通信速度や通信品質はインターネットVPNと同様である。
3.IP-VPN
大手の通信事業者が用意した閉域網を利用したネットワークです。通信の内容は暗号化する必要がないうえに、安全な通信が行えることが特長です。これは、通信事業者と契約者のみが利用する閉ざされたネットワークです。デメリットとしては、エントリーVPNや、インターネットVPNなどと比べてコストが高いことです。
4.広域イーサネット
広域イーサネットでは、データリンク層における様々なルーティングプロトコルに対応しています。そのため、多様なデータ形式やパケット構成などを使用できるため,自由度の高いネットワーク構築が可能です。また、高速通信も可能です。最大で1Gbpsの速さでネットワークに接続できるうえに、高いセキュリティが確保されています。しかし、ネットワークの設定が複雑であったり、提供業者によっては、回線の費用が高い、回線の選択肢が狭いなどと言ったデメリットも抱えています。
★VPNに利用されるプロトコル★
1.OpenVPN
OPenVPNは、VPNプロトコルの中でも比較的新しいプロトコルです。
メリット:セキュアな通信が出来る。高速通信が可能。ネットワークの自由度が高い。
デメリット:コンピューター本体のメーカーとは直接関係のないメーカーのアプリを使うことがある。
2.IKEv2
メリット:セキュリティが強固である。高速な通信が出来る。
デメリット:サポートされている端末が少ない。
3.L2TP
メリット:セキュアな通信が出来る。対応している端末が多い。
デメリット:速度が遅い。
メリットの欄に、セキュアな通信が出きると書きましたが、L2TP自体にはセキュリティ機能は存在しません。そのため、IPsecというセキュリティシステムと併用して使われるのが普通です。
4.PPTP
メリット:対応している端末が多い。速度が速い。
デメリット:古いプロトコルが利用されているため、セキュリティ性は低い。
★まとめ★
VPNには、数種類あり、使われているプロトコルも数種類あります。そのため、セキュリティ性は低いが通信速度は速いもの、またはセキュリティ性には優れているが、通信速度は遅いものなど、種類によってその特徴は様々です。しかし、選び方を間違いなければ、高速で安全な通信を行えるVPNが利用することもできます。自宅の利用環境を考慮して、適切なVPN選びをこころがけることが大事だと思いました。