今回は、Excel2019より追加された機能「スピル」についてご紹介していきます。
Excel2016までは、1つのセルに複数の計算式を記述して、1つの結果が出力される多入力・単出力の原則で動作していましたが、
Excel2019の「スピル」という機能が搭載されたことで、1つのセルに複数の計算式を記述して、複数のセルに出力される多入力・多出力が可能となりました。
特徴として、縦横のデータを掛け合わせた配列を効率よく、わかりやすい式で作成が可能となりました。
【スピル機能の例】
下の図のようにA~B列に1~8までの値をD列以降に記載したい場合、D1セル「=A1:B4」と入力すると、D1セルの入力だけで自動的に同様の範囲を算出することができます。
【スピル機能の応用】
スピル機能は、関数と組み合わせることも可能です。
下の図表のように1~3月の金額を各部署ごとでそれぞれの合計値を出したい場合
G5セルに「=SUMIFS(D3:D8,B3:B8,G4:I4,C3:C8,F5:F7)」を入力することで
各部署の合計値を簡単に算出することができます。
さらに、算出したものに新たに計算式を加えることも可能です。
【税率加算した金額を算出したい場合】
※従来でも[ctrl+Shift+Enter]でセルを指定した範囲に配列として、配置することは可能でしが、配列として配置しているため、配置したものを修正することはできませんでした。
Excelの新しい概念でもあるスピル機能を紹介しました。
これまでは、参照セルを意識しながら絶対参照、複合参照などを組み合わせて表を作成していましたが、「スピル」機能を使用することで、複雑だった表作成も簡単に作成することが可能となりました。
搭載されて間もないので、現時点では応用が難しいですが、今後どのように使われていくようになるのか楽しみです。
■参考元
https://excel-ubara.com/excel1/EXCEL628.html