X Window Systemの統合デスクトップ環境についてです。
X Window Systemについての解説はこちらの記事で行っています。
統合デスクトップ環境
ディスプレイマネージャーやウインドウマネージャーのGUI環境とアプリケーションをまとめて統一的な操作をします。
代表的な統合デスクトップ環境
・GNOME(グノーム)
・KDE(ケーディーイー)
・Xfce(エックスエフシーイー)
ディスプレイマネージャーとは
X Window SystemはXサーバーから受け取った処理結果を画面上に出力するGUIシステムですが、その画面上の様々な設定をするのがディスプレイマネージャーです。
システムのランレベル5にするとグラフィカルインターフェースになり、ログイン画面がグラフィカル表示されます。
ランレベル5にする設定
/etc/inittabファイルで以下の設定を行います。
id:5:initdefault:
主なディスプレイマネージャー
代表的なディスプレイマネージャーです。
・XDM X Window Systemの標準 /etc/X11/xdm
・KDM KDEの標準 /etc/X11/kdm
・GDM GNOMEの標準 /etc/X11/gdm
XDMの詳細
XDMはX.Org Foundationで開発されているX11標準のディスプレイマネージャーです。
リモートのXクライアントとXサーバーが通信するためには、XDMの認証が必要になります。その認証プロトコルにXDMCPが使われます。
XDMの基本設定ファイルは/etc/X11/xdm/以下のディレクトリにあります。
- /etc/X11/xdmディレクトリ以下のファイル
・xdm-config:XDMの設定ファイル
・Xresources:XDMログイン画面のデザイン設定
・Xaccess:ホストからのXDMへアクセス許可の設定
・Xsetup_0:XDMログイン画面表示前に実行されるスクリプト _0はディスプレイ番号
・Xsession:XDMのログイン後に実行されるスクリプト
・Xservers:Xサーバとディスプレイ対応などの設定
Xresourcesはログイン画面そのものの設定(背景の色、グリーティングメッセージなど)、
Xsetup_0はXDM起動時(ログイン前)の処理設定や背景の色などの設定を行います。
XsessionはXDM起動後(ログイン後)の処理設定を行います。
背景の色の設定に関することは
ログイン画面自体はXresources、ログイン画面ではないそれ以外の背景はXsetup_0が担当します。
ウインドウマネージャー
ウインドウマネージャはディスプレイの外観、アイコン、メニューなどをユーザーが設定できるようになっています。
- 代表的なウインドウマネージャー
metacity、mutter:GNOMEのウインドウマネージャー
kwm:KDEのウインドウマネージャー
twm:必要最低限の機能だけを備えたウXのインドウマネージャー
GNOMEもKDEもX Windows System上で稼働する統合デスクトップ環境です。
X Window Systemのtwmを基礎として、統一的なソフトウェアを提供しています。
■参考