Microsoft Teamsについて有益そうな情報を共有させていただきます。
Teams利用におけるアイテム保持ポリシーの仕様についてご紹介いたします。
■アイテム保持ポリシーとは
Exchangeメールボックス内の電子メールや、SharePoint/OneDrive内のアイテム、Teamsのチャットメッセージなどについて、
一定期間だけ完全削除しないように保持したり、一定期間後に自動で削除するように設定したりできるポリシーです。
■用途
【一定期間保持】
・監査の都合上、訴訟やセキュリティ違反が発生した際に、該当ファイルが完全に消滅しないよう証跡を残すため(電子情報開示の際に利用できる)
【一定期間後に削除】
・メールボックスやSharePoint、OneDriveの容量ひっ迫を防ぐため。
・使用されていないアイテムをアーカイブへ移動するため。
■適用可能なコンテンツ
Exchangeのメールボックス
SharePointサイト
OneDriveアカウント
Microsoft 365グループ
Skype for Business
Exchange パブリックフォルダ
Teamsのプライベートチャット/チャネルメッセージ
Teams のプライベートチャネルのチャネルメッセージ
Yammer コミュニティ/ユーザーのメッセージ
※直近の変更で、Teamsのチャネルメッセージとは別に、
プライベートチャネルメッセージのみに対してアイテム保持ポリシーを適用できるようになりました。
→プライベートチャネルとは
https://www.miraclejob.com/recommend/detail?cd=2774
■適用時の動作
<コンテンツに対して「一定期間保持する」保持ポリシーが適用されている場合>
SharePoint/OneDrive
アップロードされたファイルが削除された場合、そのファイルがゴミ箱へ移動すると同時に、「アイテム保管ライブラリ」内に、データのコピーが作成されます。
(Exchange Onlineメールボックスの場合、アイテム保管ライブラリの代わりに「回復可能なアイテム」フォルダに作成される)
「アイテム保管ライブラリ」に保存されたファイルはダウンロードすることができるため、誤って削除したデータについても復元することが可能です。
「アイテム保管ライブラリ」フォルダの場所は、SharePointサイトであればファイルをアップロードしたサイト内に、
OneDriveであれば個人のストレージ内に存在します。
「アイテム保管ライブラリ」内に作成されたコピーは、保持ポリシーによって保持されている期間中は削除することができません。
保持ポリシーで設定した期限が切れると、「アイテム保管ライブラリ」内に保管されている該当ファイルのコピーは削除され、「第二段階のごみ箱(ユーザーからは閲覧不可)」へ移動します。(サイト内のフォルダやゴミ箱にある元データは削除されない)
第二段階のごみ箱へ移動したコピーは、93日後に削除されます。
元データがサイト内のフォルダやゴミ箱に存在しない状態で、「第二段階のごみ箱」にあるコピーが削除されると、データを復元することは不可能になります。
<アイテム保管ライブラリにコピーファイルが作成されるタイミング>
・アップロードされたアイテムが最初に削除されたタイミング
・アップロードされたファイルの名前や内容が編集された後、最初に削除されたタイミング
※作成されたコピーは、元のデータと同じファイルサイズを持つため、アイテムを削除してコピーが作成された後、
ゴミ箱から元ファイルを復元した場合、二重に容量を消費することになります。
<コンテンツに対して「一定期間後に削除する」保持ポリシーが適用されている場合>
設定した期間が経過すると、保持ポリシーが適用されているファイルは削除され「第一段階のごみ箱(普通のごみ箱)」へ移動します。
ユーザーが「第一段階のゴミ箱」からファイルを削除するか、93日経過した場合、「第一段階のごみ箱」からも削除され、「第二段階のごみ箱」へ移動します。
「第二段階のごみ箱」へ移動したファイルは、93日後に完全に削除されます。
「第二段階のごみ箱」にあるファイルが削除されると、データを復元することは不可能になります。
■設定箇所
・Microsoft 365 コンプライアンスセンター>ポリシー>データ>保持>アイテム保持ポリシー>新しいアイテム保持ポリシー
※ポリシーは、「保持する」設定と「削除する」設定のいずれか、もしくは両方を適用することができます。
以上になります。