本日はAzure AD Connectについてご紹介いたします。
・Azure AD Connect
多くの企業が、Windows Serverが提供するサービスであるActive Directory Domain Services(AD DS)を社内に構築しています。Azure ADが、インターネット向けの認証と承認のサービスであるのに対して、AD DSは、社内向けの認証とサービスです。
Azure ADでは、独自にユーザーを作成できますが、すでにAD DSが構築済みであれば、無料で提供されるAzure AD Connectを利用して、AD DSユーザーをそのまま、Azure ADへコピーすることができます。これを「同期」といい、Azure ADでのユーザーの作成作業を省略できます。また、この同期ではパスワードも同期できるため、ユーザーは、AD DSとAzure ADの両方で同じユーザー名と同じパスワードが使用でき、利便性が向上します。
Azure マルチファクタ認証
Azure ADの認証は、ユーザー名とパスワードの組み合わせによるサインインで行われています。これは、ユーザー名とパスワードが盗み取られると、なりすましの被害にあう危険性が高くなることを意味します。そのため、重要なユーザーには、オプションのAzureマルチファクタ認証(多様素認証)を有効化します。
Azureマルチファクタ認証では、ユーザー名とパスワードのような「知っている事」とは別に、「持っているもの(例:携帯電話)」などの複数の要素(多様素)を利用して認証を行います。具体例として、ユーザー名とパスワードの入力が完了するとユーザーに関連つけられている携帯電話がなり、音声ガイダンスが流れます。その音声ガイダンスに従って、#(シャープ)を押すと、初めてサインインが完了します。これであれば、ユーザー名とパスワードが盗まれても、携帯電話が物理的に盗まれない限り、なりすましは防げます。特にAzure管理者には、Azureマルチファクタ認証を有効化することが推奨されます。
Azureについて学習している方の役に立てば幸いです。