今回はハードディスクのパーティションについて説明していきます。
パーティションというのは、1台のハードディスクの容量に仕切りを設けることで論理的に分割した複数の記憶領域のことを言います。
具体的にどんなものかというと、WindowsでいうCドライブやDドライブのことです。通常、1台のハードディスクへOSをインストールしたばかりだとCドライブしか認識していない状態ですが、パーティション分割を行うことでDドライブ、Eドライブ、Fドライブといったように1台のハードディスクで複数の記憶領域を設定できます。
パーティションを用いるメリットについて項目別で説明していきます。
・OSの再インストールがスムーズにできる
先ほども説明しましたが、1台のハードディスクへOSをインストールしたばかりではCドライブしか認識していません。この状態でもシステムは何の問題も無く動作するのですが、新しいOSを再インストールし直す際にCドライブのみを使用していると、システムデータ以外の書類や画像、動画といったデータを一度別のドライブやハードディスクへ退避させなければなりません。
そこであらかじめOSインストール時にOSやアプリ、システムデータはCドライブ、書類や画像、動画といったデータはDドライブといったようにドライブ分けをしておくことで、わざわざデータを退避させる必要が無いのでOS再インストールがスムーズにできます。
・OSやアプリの領域に断片化が生じにくい
使い始めのハードディスク内ではファイルがある程度まとまって並べられています。しかしハードディスクではファイルの追加や削除が頻繁に行われており、長い間使い続けているとファイルが断片的に配置されるようになり、これを「ファイルの断片化」といいます。この状態だとファイルがあちらこちらへ点在している形になっており、ファイル読み込み速度の低下やエラーの原因となります。
そこでOSインストール時にOSやアプリ、システムデータはCドライブ、頻繁に追加や削除を行う書類や画像、動画ファイルはDドライブを使用するといったようにドライブ分けを行うことで、システムデータの入ったCドライブで断片化による読み込み速度の低下やエラーがが起こりにくくなります。
・OSに問題が発生しても他のパーティション区画のデータは無事である可能性が高い
OSやシステム等に問題が発生してCドライブ内へアクセスできなくなった時、Cドライブのみ使っているとデータのサルベージが困難になる可能性があります。
そこでドライブを分けて書類や画像、動画といったデータをDドライブへ保存しておくと、Cドライブに問題が発生した場合でもDドライブのデータは無事である可能性が高いです。
以上がパーティション分割で得られるメリットの説明になります。パーティションの分割・結合機能はWindowsに標準で付いており、分割してもまたすぐ結合して元に戻せます。そしてデメリットらしいデメリットも無いので、個人でも企業でも使って損のない知識だと思います。
参考URL
・PCの速度が落ちるディスク「断片化」、好調維持に役立つフリーソフト(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)
・パーティション分割のメリットとやり方を分かりやすく解説します。 (torano-maki.net)
・パーティション分割って何?メリットとデメリットについて【活用すると便利】 | Try!TOMO (try-everything.jp)