本日は可用性セットと可用性ゾーンの違いについてご紹介いたします。
可用性セットは、データセンター内のサーバーラックやサーバー機の障害からシステムを保護します。
また、Azureのサービスの品質保証であるサービスレベル契約(Service Level Agreement:SLA)では、可用性セットを使用した2台以上の仮想マシンのシステムに対して、99.95%の稼働率を保証しています。
そもそも可用性セット・可用性ゾーンとは?
・可用性セット
Azureデータセンターには、一般的なデータセンターでも同様ですが、ネットワークと電源を共有する多数のサーバーラックがあり、そのサーバーラック内に、多数のサーバー機が収容されています。この収容されているサーバー機が仮想化ホストになります。
仮想マシンはこのような環境の上で実行されているため、データセンターのハードウェアの障害や保守員によるメンテナンスなどが発生すると、仮想マシン停止することがあります。これを回避し、可用性を確保するためには、仮想マシンを作成して、それぞれ別のサーバーラックやサーバー機に配置することが重要です。可用性セットを利用すれば、仮想マシンの配置レイアウトを制御することが可能です。
・可用性ゾーン
可用性ゾーンは可用性セットよりも簡単で、より高い可用性を提供する新しい機能です。可用性ゾーンはあらかじめ、リージョン内のデータセンター群を地理的にグループ化し、番号を付けたものです。ユーザーは、仮想マシンを作成するときに、可用性ゾーン1、可用性ゾーン2といったように、配置される可用性ゾーン番号を指定するだけでです。それぞれの可用性ゾーンは地理的に離れており、当然ながら、電源やネットワーク、冷却装置も分離しています。そのため、1つの可用性ゾーンで障害が発生しても、ほかの可用性ゾーンには影響を与えません。