LPIC(Linux技術者認定試験)は、世界共通基準でLinux技術力を認定する試験で、人気の高い資格です。その中でも本書は、その中級資格である「レベル2」の最新バージョン4.5に対応した学習書となっています。
Version 4.5では、従来の出題範囲に新しいinitシステムであるsystemdや Linuxの起動プロセスを高速化するほか、Linux上のサービス管理を簡素化するSSSD(System Security Services Daemon)など、技術要素が多数追加されました。(参考:LPI-Japan、LPICレベル2の出題範囲を2017年2月13日付でバージョン4.5へ改定、systemdやSSSDなどを包含|HRzine cap.2023/7/10)
本書では、LPI認定テキストとして、出題範囲の網羅にくわえ、豊富な用例を交えわかりやすく解説されています。この本のシリーズは、そのカバーの色から「小豆本」と呼ばれ、LPIC試験の対策書としてはもちろんLinuxの学習書としても有用な1冊です。
私は現在LPIC-1の資格取得のため学習をしていますが、LPIC-2の取得は、LPIC-1よりも暗記量が多く、鬼門であるという話を聞きました。実際、LPIC-2の201試験について調べると、CPUやメモリ、スワップ領域などの使用量の統計を確認、分析しどの値に注意するべきか、また不具合を起こさないためどういった手段をとるのが適切かなど、暗記した知識の応用が求められると感じました。以上の点から、LPIC-2の資格取得に向け体系的な知識をつけるために今後読みたいと思います。
著者名:中島 能和 , 濱野 賢一朗
出版社:翔泳社
価格:4,400円
販売開始日:2017/5/11
ページ数:640ページ