Linuxでオプション指定せずにプロセスをツリー構造で表示するコマンドについて記載します。
プロセスの親子関係をツリー構造で表示するには、pstreeコマンドを使用します。このコマンドを使用すると、実行中のプロセスの関係や親子関係を視覚的に把握することができます。
多くのディストリビューションでは、サービスを起動する仕組みとしてSysV initが採用されていました。SysV initでは、Linuxが起動するとカーネルから生成される最初のプロセスであるinitが、デーモンと呼ばれるプロセスを生成します。そのため、システムが起動するとinitを頂点とするプロセスの階層構造が形成されます。
しかし、最近のディストリビューションでは、サービスの管理は、SysV initに代わり、systemdが採用されています。systemdのデーモン/sbin/systemdは/sbin/initとリンクされた同じプログラムで、SysV initのinitと同じくカーネルから起動される最初のユーザープロセスです。
どちらも、システムが起動するとinitもしくはsystemdを頂点とするプロセスの階層構造が形成されます。この親子関係をツリー形式で表示するのがpstreeコマンドです。
出典
LPICレベル1スピードマスター問題集, Version5.0対応, 101試験, 102試験対応
有限会社ナレッジデザイン 山本道子・大竹龍史 著